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日常、子供、iPhoneのこと。

無事に産まれました

2008年8月11日(月)午前10時17分。私たち夫婦にとって待ちに待った第一子がようやく誕生しました。母子ともに健康でとても嬉しく思っています。

里帰り出産でしたので一ヶ月検診のため奥さんはまだ実家の福岡にいますが、私は18日に大阪に帰ってきました。今日から仕事が始まりましたがまだ急に忙しくなるわけでもなく、仕事のことよりも子供のことで頭がいっぱいです。

出産の経緯をまとめてみます。

まずは予定日前日の8月7日。この数日前からそろそろ陣痛が来るのかなとソワソワしていましたが特に何事もなく最後の検診に向かいました。先生からは今日明日にも産まれますよなんて言われたのですが、その日は何の音沙汰もなく過ぎていきました。そして予定日の8日も軽く通過し、9日も同様に華麗にスルーでした。私が休みの間にちゃんと産まれてくれるのかなと思っていた矢先の10日。思わぬ形でその前兆はやってきました。

10日の午前5時20分。奥さんからの電話で目が覚めました。

「破水したかもしれん。今から病院に行くから来て。」

え?破水って?寝ぼけていたのもあってまさにこんな感じでしたが、とにかく急いで準備をし病院に向かいました。後から奥さんのお母さんに説明してもらって分かったんですが、通常の分娩では陣痛が始まり子宮口が10cm開いたところで分娩に入り破水とともに赤ちゃんが産まれるという流れなのですが、うちの奥さんの場合、先に破水してしまったので早めに分娩に入るために陣痛を促進して子宮口を開かせないといけないという状況でした。

病院に行くと赤ちゃんの様子などに問題ないかを調べるための検査をしていました。その後は先生の診察の後に陣痛促進剤を投与し様子を見るという流れでした。時間があったので私は一旦家に帰り、朝ご飯を食べてビデオカメラを持って病院に戻りました。

午前11時。奥さんのお腹の中にバルーンが投入されました。詳しくは分かりませんが、通常はお腹が張った状態じゃないと陣痛が起きないのでバルーンを入れて中から膨らましお腹を張らせる…とか何とか。これが膨らんで破裂する頃には子宮口が5.5cmまで開くみたいです。

午前11時30分。陣痛促進剤の投与が始まりました。先生の話では産まれるのは明日か明後日(11日か12日)になるとのことでした。陣痛促進剤を投与するなら今日中には産まれるのかなと思っていましたがどうやら違うようです。数分間隔で襲ってくる陣痛と格闘するという長い一日が始まりました。

午後2時ごろより陣痛の痛みが激しくなってきたようで奥さんの様子も激変していきます。私も奥さんの腰の辺りを押したりさすったり。夕方にはあまりの痛がりっぷりにとても見ていられなくなりました。当初は午後6時30分には投与を終えて明日以降に持ち越すという予定だったのですが、夕方の先生の診察時に、朝方には全く開いていなかった子宮口が7.5cmにも達していたので、もう少しやってみようということになりました。バルーンでは5.5cmが普通なので先生が思っていたよりも子宮口の開きが進んだようです。しかし、それから一時間ほど続けましたがほとんど変わらずやはり明日以降に持ち越しとなりました。

8月11日。子宮口7.5cmからのスタートです。朝9時から再び陣痛促進剤の投与が始まりました。昨日のようなペースで最初はゆったりと、次第に激しくなっていくのかと思いきや初っぱなから激しい陣痛がきたようです。

昨日より痛い

その言葉を最後に奥さんはひと言も話すことなくその声は悲鳴に近いものへと変わっていきました。9時30分頃に先生の診察があったのですが、その時にはすでに9cmまで開いていました。何このハイペース!奥さんの痛がりっぷりも尋常じゃなかったですが、そこから分娩まではものすごく早かったです。9時55分に分娩体勢への切り替えが行われました。それまで一緒にいた私はこの時に一旦外へ出されてしまいました。分娩室の中で響き渡る奥さんの悲鳴を聞いていると私の方も辛くなってきました。痛みに耐えて頑張っている奥さんのことを思うと、とてもやり切れない気持ちになってきました。

そこへ看護婦さんからの呼び出しがあり中へ入ることができました。分娩体勢に入り顔を真っ赤にしていきんでいる奥さんがいました。先生もやって来ました。

そして数回いきんだ後、午前10時17分、ついに産まれました。

しかしこの辺のことはあまり細かく覚えていません。無事に産まれて良かったという気持ち、奥さんに対してよく頑張ったねという気持ち、父親になったんだという気持ち、何よりも立ち会えて良かったという感動など色んな感情が沸いてきました。

出産シーンの一部始終をビデオカメラで撮ろうとか奥さんの手を握って「頑張れ!頑張れ!」と励ましてやろうとか色々と事前に考えてはいましたが、その現場や先生、看護師さんの緊張感とか今までに見たこともないくらい頑張っている奥さんを目の前にすると一切そんなことはできませんでした。これ以上ないくらい頑張っている奥さんに向かって「頑張れ!」とは言えませんでした。ただ黙って見守るしかできませんでした。でもいいんです。

無事に産まれてきてくれたことに感謝。産んでくれた奥さんに感謝。支えてくれた家族に感謝。

今から約一ヶ月後には3人での新生活が始まります。子供中心の生活になるでしょうが、今から楽しみでしょうがないですね。